
ストックホルムには数多くの展望スポットがありますが、その中でも地元の人に人気なのがSkinnarviksberget(スキンナルヴィークスベリエット)。ソーデルマルム地区の小高い岩山で、無料で気軽に訪れることができる絶景ポイントです。

ここからは、ガムラスタン(旧市街)の中世的な街並み、リッダーホルメン島にそびえる教会、そして市庁舎のレンガ造りの塔まで、ストックホルムらしい景色をパノラマで楽しめます。特に夕暮れ時には空がオレンジ色に染まり、水辺と街並みがきらめく光景が広がり、地元の若者たちがワイン片手に集まる憩いの場にもなっているそうな。観光客の多い観光地と違って、ここはローカル気分を味わえるのも魅力です。
早朝のSkinnarviksberget(スキンナルヴィークスベリエット)で絶景を独り占め
例によって早起き鳥の私は、早朝一番にこの絶景ポイントに向かいました。夕暮れ時の美しさで有名なこの場所ですが、早朝もなかなかのもの。何より人のほとんどいない絶景を独り占めできる贅沢な時間を過ごすことができました。到着した時は文字通り、私だけ。90分ほど絶景を眺めながらのんびり過ごしましたが、その間訪れたのは、ほんの数名。地元の方が犬の散歩に来られていて、この絶景ポイントが毎日のお散歩コースだなんて、うらやましい限りです。

アクセス 駅からの道も情緒ある風景が
最寄り駅は地下鉄の「Zinkensdamm(シンケンスダム)」。中央駅からレッドラインでわずか数駅と、とても便利です。駅を出てからは徒歩10分ほど。最初は住宅街を抜け、やがて緑が多い小道へと入ります。看板はあまり目立ちませんが、丘の上へと続く小さな道を辿れば自然と展望スポットへたどり着けます。

歴史探訪の路地 Yttersta Tvärgränd(ユッテルスタ・トヴェルグレン)
駅からSkinnarviksbergetへ向かう路地もソーデルマルムらしい色合いの建物の住宅街や、歴史を感じさせる素朴な石畳が続きます。この辺りの路地は、長さ約 140メートルで主に 18〜19世紀に建てられた住宅が多く残っています。歴史的建築、労働者階層の暮らしを今に伝える背景、保存運動といった要素が一体となった場所であり、ストックホルム市博物館によって指定されている文化史的に非常に高い価値を持つ建造物として保護されています。


やがて道が傾斜を増し、木々の間から水辺が見えてきたら展望台までもう少し。岩肌が広がる開けた場所に到着すると、ストックホルムの街と水辺が眼下に広がり、思わず息をのみます。ベンチや柵はほとんどなく、自然の岩場そのままの地形に腰を下ろして、ピクニック気分で過ごすのがおすすめです。

Skinnarviksbergetは観光ガイドに大きく載るような有名スポットではありませんが、ストックホルムの街を地元の人と同じ目線で絶景を眺めることができる場所です。旅の合間に少し足を延ばして、岩の上から風に吹かれながら街を眺める贅沢なひとときをぜひ。
Have a nice trip ❢