
養生園の一番の魅力のひとつは、何といってもその丁寧かつ豊かな食事にあります。1日2回の食事は、養生園の調理スタッフが交代でメニュー作りと仲間との調理を担当されています。こんなにも身体と心に優しい食事はどのように作られているのでしょう。そしてその内容は?
マクロビオティックをベースにした1日2回の玄米菜食
ここでは、マクロビオティックの理念に基づき、季節の旬の食材(玄米、季節の野菜、豆類、海藻など)を活かした、動物性食品を使用しない料理が提供されています。地元の農家や自家菜園で採れた新鮮な野菜を使用し、和洋中の日替わりメニューが用意されています。 食事は1日2回、朝食は10時30分、夕食は17時30分に提供されます。

食事スタイル
カ~ンカ~ンと心地よい木をたたく音が聞こえたら、食事の始まる合図です。ひとりひとり素朴な木製(これも手作りと思われます)の大きなお盆を持ってキッチン窓の前に並びます。お箸、石の箸置き、(時にスプーン)を取ったら、おかずの鉢、汁物、ご飯を一つずつ取ってお盆に乗せていきます。ご飯の量は、「少な目」「普通」「多めに」などリクエストを伝えます。
いただくのは、食堂辺りの好きな場所で。床にすわって木の長いローテーブルで、ハーブガーデンを望むテラスの長椅子とテーブルで、受付前のテーブル席で、お天気が良ければ木製デッキや木陰のテーブルで、、、どこからも緑の見える気持ちの良い場所です。
それぞれ自分のペースでいただき、食べ終わったらキッチン前の流しで自分の食器を洗って布巾でふいておいておきます。
スープ朝食 ー 火・木・土曜日の朝食は、酵素玄米と季節のスープ、副菜1品のシンプルなメニューで、体に優しい内容です。日常生活の食べ過ぎによって疲れてしまった内臓を休めるための食事で2024年あたりから始まりました。(当初は、週に一回だったような・・)

☆彡 事前にアレルギー食材を知らせておくことで、対応していただけます。
☆彡 その時々で汁物やご飯のおかわりができることもあります。
☆彡 夕食は毎食うれしいデザート付き。もちろん内容はマクロビオティックによるもの。
☆彡 使用されているガラスや陶器、木の器が素朴で美しい。
料理の素材と調理法の丁寧な説明
全員が食事を始めた頃、その食事の担当者からの説明があります。ひとつひとつの食材と採れた所から、詳しい調理法まで。いつも驚かされることは、その食材の美味しさを最大限に引き出す調理法の細やかさと丁寧な調理行程です。時間をかけて下処理をしたり、蒸したり、出汁をとったり。動物性の食材を使っていないのに、お肉の食感を味わうことができたり、ターメリックを使用してお豆腐が卵のように見えたり、一手間かけた工夫がいっぱいで、満足感があります。夕食につくデザートも毎回楽しみです。
そして、その盛り付けの美しさ!ハーブガーデンからのハーブや、エディブルフラワー、季節の葉っぱが添えられて、見た目にも美しいお料理の数々です。

まさに、素材の本来の味を活かした滋味深く、身体と心を癒す食事です。
玄米の調理法
養生園の食事のご飯は基本的に玄米ですが、そのバラエティは実に豊かです。調理法、料理メニューによって同じ玄米でも味や食感が変わり、飽きることなく美味しくいただくことができます。
例えば、、、ごま塩を乗せた消化の良い酵素玄米、圧力釜で炊き上げたもちもち玄米、雑穀や、あずきを混ぜた玄米、人参ご飯、菜っ葉ご飯などの混ぜご飯、ちらしずし、丼物、お粥、、、などなど。

玄米のより分け作業 ー 養生園の玄米は、一粒一粒丁寧により分けられています。スタッフの手作業によって、割れや欠けのある玄米をより分けるという気の遠くなるような作業が日々行われています。この作業を初めてみかけた時は本当に驚きました。こんな丁寧な作業から味にムラのない美味しい玄米ご飯ができるのですね。
飲み物と優しい手作りおやつ
食堂には、自由にいただける飲み物がポットに用意されています。常温のお水、ハーブ水、白湯、温かい三年番茶、は無料で。ハーブティー、タンポポコーヒーはポットのお湯とティーバッグで自分で作ります。そしてドネーションとして置いてあるミニ籠にワンコインを。
里の家の受付横には、スタッフによる焼き菓子(クッキー、スコーンなど)やリンゴチップスなどが置いてあることがあります。こちらは、書いてある料金を籠に入れて購入できます。ちょっと小腹が空いた時にうれしい。人気が高くすぐになくなってしまうことも。焼き菓子は、もちろん米粉やナッツ、ハーブの自然素材を使っているもので優しい甘さです。

養生園の宿泊者が利用できる「木と人カフェ」にも同様の飲み物、おやつが置いてあります。
自然素材の飲み物とミニおやつでホッと一息入れる、、、癒しのひとときです。
自宅で楽しむ養生園の味 穂高養生園の料理を自宅で再現してみたい方には、スタッフの鈴木愛さんが監修したレシピ本『心と体を整える 玄米菜食ごはん』『なんとなく不調をととのえるスープ』『穂高養生園が考えるやさしいおやつ』がおすすめです。季節の野菜を活かしたシンプルで体に優しいレシピの数々が紹介されています。
他にもオンラインショップ「おうちyojoen」https://www.ouchi-yojoen.com/ では、食品や日用品、ハーブとアロマ、シャンプーなど、いろいろな身体に優しい品々がオンライン購入できます。もちろん現地でも購入可能です。
Have a nice meal❢